最新のがん遺伝子治療について知ろう

人は約60兆個の細胞から成り立つといわれていますが、それらはすべて増殖や自滅などを繰り返しながら人にとって最適なバランスを保っています。

例えば遺伝子の変異によって細胞の増殖力が異常に発達し、逆に自滅のスイッチが効かなくなってしまうと、本来必要のない細胞がどんどん増殖していき、それが癌となり人の体を蝕んでいくのです。

そこで今にわかに注目されているのが遺伝子治療です。

変異してしまった遺伝子を正常に導く治療タンパクを投与することによって、異常に発達した細胞の増殖力(無限増殖)を抑制し、細胞の自滅(アポトーシス)を促進させる効果があります。

また最新の遺伝子治療では副作用も少なく、正常細胞へ影響もありません。

治療適応範囲が広く、その上抗がん剤治療や放射線治療の効果を増強させることも、大きな特徴の一つです。